ウサギとカメ
ちょいと仕入れた良い話書きます。
『ウサギとカメ』って話を知ってはりますか?
あれ、実はかんなり良い続きの話があるんです。
多分皆はんが知ってはる『ウサギとカメ』の話は、
言うたら余裕をかまして昼寝をしてたウサギが、
必至でコツコツゴールを目指してたカメに抜かれて、
ウサギが勝負に負けたって話。
『努力を怠らなければ光が射しますよ。』って事を、
教えてくれるえぇ話。
ただ、
それにプラスで、
続きに良い話があるみたいなんですわ。
自分なりの大阪弁で長々と語るんで、
良い話なんて聞きたくない!なんていう、
ひねくれた方は読まなくても良いっす。笑
では、
始まり始まり。
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『ウサギとカメ、その後』
ウサギは、カメとの競走に負けた事が悔しかった。
「どうして僕はカメに負けたんだろう?」
答えは簡単だった。
油断して、昼寝をしてしまったから。
自信過剰で、カメをなめてたから。
ウサギとカメの違いは、何だったのだろう。
ウサギは、カメを見ていた。
カメは、ゴールを見ていた。
アリとキリギリスの話みたいに、
『地道にコツコツ頑張る者の方が結局はえぇ想いをする。』
って事が伝えたい話。
けどそれは、あくまで1回戦やから言える話。
人生一度きりやって気持ちは確かに大切やけど、
再挑戦しようとする気持ちも大切。
負ける悔しさを知るからこそ、
学習し、練習し、
成功へ繋ぐ事が出来るんやから。
次の対戦では、気を引き締めたウサギに、カメが勝てる確率は少ない。
努力する秀才が、油断した天才に勝つことはあるかもしれへんけど、
天才が同じ努力を始めたら、
努力する秀才が勝てる確率はかなり低くなる。
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そんなこんなで、
負けて悔しいウサギは、
カメに再挑戦を頼む。
ーーー
結果は当然、ウサギの完勝。
カメは、ウサギの本当の実力に、
ただ呆然とするばかり。
「僕はひたすら努力をしたけど、
ウサギには勝てないんだ。」
と、今度は、カメが悔しがる。
これで、見た目は一勝一敗。
決着をつけたいところ。
ウサギが自信満々の表情で言った。
「車や道具さえ使わないんだったら、いつでも受けて立つよ。」
果たして、足の遅いカメに勝ち目はあるのか。
+++++
素直さだけが取り柄のカメは、
「僕はどんだけ頑張ってもウサギには勝てないよ…。」と、
落ちこみながら母親カメのもとに帰った。
しかし、
母親カメは一言も慰めず、
沈黙のあとにただ一言。
「自分のことをわかっていないと、勝負にならないわね。
よく自分自身を見つめ直して、考えて、勝負してみたら?」
…カメはなんの事を言っているか分からなかったが、
言われるがままに、
海を眺めながら自分自身についてじっくり考えた。
そして、ウサギにお願いをした。
「コースだけ、ボクに選ばせて。」
「もちろん!」
ウサギはOKを出した。
もう二度とゴールを見失うこともないし、
油断もしない。
カメの足の速さもわかっているので、
自信が揺らぐことはない。
+++++
結果、
「カメの圧勝」だった。
なぜかというと、
カメが選んだゴールのポールは、
今回は山の上ではなくて、
海岸から離れた小島に立てられていたから。
カメは、
自分のフィールドで戦い、
自分のペースで勝つことができたのだ。
ウサギは耳に水が入ってはいけない生き物の為、
泳ぐ事が出来なく、
カメに道具を使うな、と言ってる以上、
浮き輪やボートを使えず、
もはや勝負にさえならなかった。
大切なのは、
「自分の土俵に相手を引き込む」という選択でした。
100%勝てると分かってる勝負なんて、
面白くも何ともない。
たとえ不利な条件でも、
考え方次第で大逆転できるのだ。
カメは、「勝ったよ!」と、
母親カメに報告した。
母親カメは、
嬉しそうな子カメをしっかりと抱きしめて言った。
「今までのすべてをもう一度、私に話して聞かせてちょうだい」
『勝ったときの嬉しさ』
『負けたときの悔しさ』
『勝てないと思ったときの焦り』
『何か手だてはないかと苦しんだこと』
『悲しみが喜びに変わったこと』
などを語り、
すべてをしっかり聞き終えて、
母親カメは子カメに言った。
「こんなにいろいろな経験ができたのは、誰のおかげかな?」
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ウサギも、
母ウサギに報告した。
『油断の怖さ』
『自分が持っている力』
『前提次第でその力も変わるという事』
『自分の勘違いした自信』
学んだ事を一杯語った。
すべてをしっかり聞き終えた母ウサギは、
子ウサギに言った。
「本当にあなたが闘っていたのは、カメさんだったのかしら?」
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海と山の境界線で、ウサギとカメは再会した。
お互いに、なんとなく恥ずかしくなってきた。
「勝たないと意味がない!」って叫んでた観衆は…、
もう誰もいなくなってた。
カメは、
ウサギを背中に乗せてスイスイ泳ぎ、
離れ島のポールを取りに行った。
ウサギが「海ってこんなに気持ちがいい所だったんだ~」と、
感激した。
次はウサギが、
カメを背負ってピョンピョン飛び、
山の上のポールを取りに行った。
カメは、
「早く走れる事ってこんなに気持ち良いんだ~」と、
感動した。
ウサギとカメは、
やっと気づいた。
力を合わせれば、
海も山もが、
自分たちのフィールドに変わるんだという事が。
ウサギとカメは、山の頂上で、
海を見下ろしながら、
空を飛ぶ鳥に声をかけた。
「ぼくたちと友だちにならないか?
一緒にいたら、違う世界が広がるんだよ!」
----。
みたいな続きの話がある事を聞きました。
何か目標に向かって努力する事も大切やと思います。
ただそこに意固持になってしまったら…、
何か大切な物を見失ってしまうかもしれないす。
自分に出来る事、出来ない事、
ある物、ない物、
長所、短所。
色んな事を気付かせてくれるのはあくまで、
周りの誰かやって事です。
『努力したい』っていう気持ちにさせてくれてる周りの存在に、
もっと感謝の意を表していった方が、
もっと色んな事に気付けるって事です。
分からなければ、聞けばいい。
分かる事は、教えてあげればいい。
根っこの部分を見てみると、
『努力ってもんは一人では出来ひんのやで』ってのを知る事が大切。
努力したいって気持ちを与えてくれた誰かがいるから、
努力をする事が出来てるんやから。
………そんな話を知って、
すんごく感動しました。
今、自分が音楽に努力したいって思えてる裏を考え直してみたら、
色んな人の支えがある。
自分はホンマ幸せもんやと気付けました。
おぉきにです。
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